半月の不安

半月の不安


僕は起きる 炎天の夏に
日々は暮れる 進展もなしに
木々は濡れる 突然の雨に
星は願う 完全な愛を


都合の良い神様なんていない
余光散じ 七月も終わり
死に損ないは 明日も生きる
半月の夜 燦然と誓う


視界の死角 影は伸びる
屋根の高み 夢は育つ
丘の木陰 彼は眠る
星が照らすダンボー


都合の良い悪魔なんていない
棘の病 ああ憂鬱だけど
生き損ないは 明日も笑う
半月の夜 焦りは不要


生きたい 死にたい
生きれるならば 死ねるならば
生きれるならば 死ねるならば
生きれるならば 死ねるならば
生きれるならば 死ねるならば
鰯雲の恋 夕陽が落ちる
見上げた空に 半月が霞む
人の世の不条理に 定められた不平等に
泣く人々の顔を見ろ
ハッピーエンドなんて嘘っぱち
それでも最期の最期に上向けるなら

ひいひい

僕は早々にくたばった。好きな音楽も聴けないほどに辛い。「死後、私語を慎むように」と先生は言う。「廊下を走ってもいいんだよ」とあの子は言う。だから僕は一言もしゃべらずに廊下を走ったんだ! 誰も褒めてはくれなかった。週刊プレイボーイの表紙の女の子だけが笑っていた。さよなら、僕の青春。

疲れと狂想

曇り空の下の草原を黒い豹が走る時
僕は電車に乗って薄汚れた空気を吸いながら
疲れでへとへとのじいさんになっていた
ため息混じりに吐いた空気はもっと汚れていた


草原で「頑張ります!」の連呼がこだまする時
僕は職場で(死んでしまいそうだ…)と思い
深呼吸も何度かしたがさっぱりだった
パソコンは明るく電気を放っていた


ぬかるみの疲れは
お湯につかっても泥沼のように
へばりつく疲れは
いつまで経っても靴底のガムのように


脳天をケーキの頭にぶっ込んでおめでとうと叫ぶ!
脳天をケーキの頭にぶっ込んでおめでとうと叫ぶ!
脳天をケーキの頭にぶっ込んでおめでとうと叫ぶ!
脳天をケーキの頭にぶっ込んでおめでとうと叫ぶ!

懺悔

「このレビュー、インタビュー記事のリライトですよね?」
的を射たコメントは僕の的も突き刺した
引用元のインタビュー記事は僕のレビュー中でURLも明記しておいたが
それでもリライトと言われれば確かにその側面もある
だけど僕のオリジナルのアイデアが大部分だという自負がある
僕も正しいが彼(彼女)も正しい

「このブログ、時々見ていたのにとても残念です」
ごめんよ、ごめんよ
僕は悩んで憂鬱の底にいる
コメント主の期待に添えなかったこと
検索でヒットして大勢来る読者もそのような目で記事を読むのではないかということ
僕は懺悔の底にいる
夜、現実を直視したくなくてコメントを削除した

こんなに悩むくらいなら
いっそコメントを受け付けない設定にしようか
あるいは
ブログごとなくしてしまおうか
いやいや
そんな脆弱な志でどうするのだ
僕にはブログで叶えたい夢があったのではないか

他者のインタビュー記事やレビュー記事をどこまで読み込むかは難しい問題で
これからは影響を受けないために一切読まないことにしようか
いや事実関係だけは読んで知っておこう
リライトした記事と言われないために最大限の注意を払ってレビューを書こう

僕はこてんぱんに参りました
白い旗をベランダで振っています
コメント主さん、コメントを消してごめんよ
この記事を公開するのが僕にできる懺悔です

この苦い経験のために宇多田さんの新譜は聴けなくなってしまった
憂鬱から僕ははい上がれるのだろうか
時間が解決してくれるのか?
息子が昼寝している静寂の中
脆弱な僕は自意識の渦の中

黒い実存

黒い実存と闘っていると君は書いたが、それは僕も同じだ。黒い実存に呑み込まれながら、または、黒い実存を吐き出しながら、自己満足に浸ったり、バランスを保ったり。人間が人間である限り逃れられない黒い実存から逃れようとして人間的でなくなるのも手かもしれないと思いつつも、やはり僕は人間でしかない。苦しいが、僕をそれでも狂わせようとする鈍色の翼を持った悪魔から、僕が思う大切な物や者と共に逃げ続けよう。死にたいが、死ぬのはまだ早い。僕は僕の魂=様々な色の実存を世界に刻みつけてから死にたいのだ。黒い実存と闘うことで産まれる尊いもの、誰かを想う愛や優しさや勇気の全てを守りたい、刻みつけたい。黒い実存が未来を閉ざそうとするのなら、未来は明日の連なりだから明るいはずだと信じたい。新品の真っ白なキャンバスが用意された明日は、まだ何色にも染まっていない。夕焼けを見よう。凛としよう。僕の全てを僕と世界と僕を取り巻く者たちに捧げよう。なんか笑えればいいね。

愛が欲しい

書きなぐった日記帳、打ち散らしたキーボード。僕は不満を視界一面にぶちまける。

愛が、愛が欲しい。呟いてみても変わらない、立ち止まっていては変わらない。それでも、愛が、愛が欲しい。全てのネガをチャラにしてくれるような愛を。包み込まなくていい、突き刺してほしい。

ブルーにも灰色にもこんがらがって、宇宙をさまよう声で愛を呼んでいる。